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遥飛蓮助の一次創作ブログ
2020/01/01/Wed
遥飛蓮助(はるとびれんすけ)の一次創作ブログです。
twnovel・掌編・短編、散文・短歌・俳句等を掲載しています。
Facebookにて活動ログを掲載しています。Facebookに登録していない方も閲覧可能です。

◆2016/08/11より長編『トポグラフ・マッパー 夢原涙子』連載開始◆
(同年09/02に第一章終了・10月1日から第二章より連載再開)

【ブログ以外での活動場所】
note/書き出しタグで投下した単語・フレーズ・台詞や掌編の画像・動画、既刊折本のPDFファイルを公開しています
BOOTH/コピー本のダウンロード販売をしています→現在非公開
pixiv/イラストやBOOTHでダウンロード販売しているコピー本のサンプルを掲載しています
Creators MALL/書き出しタグで投下した単語・フレーズ・台詞をまとめたお題折本(ヘキレキワアド)を配信しています
Web詩誌:彩蓮(Siren)/毎月1日発行のWeb詩誌様。第76号より詩を掲載させてもらっています。


【参加アンソロジー】

主催:綿津見様(冊子版・『水の樹より愛をこめて』寄稿)


主催:桐原さくも様(WEB版/gymnasium枠・『グラデュエイトガスギャラクシージェネシスガジェットゴージャスゼネラルギルティガーディアンゴッドギムナジウム』寄稿)


主催:飛瀬貴遥様(企画第一弾に『戦場女子』寄稿)


主催:恵陽様(『ネコのミーコと『ぼく』の話』寄稿)

人外x人間アンソロジー「まれびと」
主催:黄鱗きいろ様(※執筆中)

人外BLアンソロ企画『FREAKS』
主催:戮藤イツル様(※執筆中)

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2016/09/04/Sun
『人の涙から作られた地図=トポグラフィー・マップ』
『トポグラフィー・マップを作る職人=トポグラフ・マッパー』

これは、『トポグラフ・マッパー 夢原涙子』と、彼女に出会った人々のオムニバス現代ファンタジー。
そして、地下のアリスが迷えるウサギたちに捧ぐ物語。

【更新履歴】
◆2016/08/11:連載開始
◆2016/09/02:第一章終了→10月まで連載休止
◆2016/10/01:第二章より連載再開

【目次】
◆第一章:トポグラフ・マッパー 夢原涙子
一、ウサギがアリスに出会ったら
二、ウミガメスープを飲み干して
三、誰がタルトを盗んだか
四、身を知る雨に猫が鳴く
あとがき&連載休止のお知らせ

◆第二章:はねっかえりバタフライ(10月より連載再開)
一、夜の蝶だった頃
二、思い出になる前に
三、青年期の終り
四、夢の中へ

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2016/09/03/Sat


あとがきが遅くなって申し訳ございません。
9月2日に『トポグラフ・マッパー 夢原涙子』第一章が終了いたしました。
第一章は、去年の7月に地元のイベントでコピー本として頒布していたもので、そのまま掲載してもよかったのですが、第四話の最後をどうしても加筆したかったので、当時頒布していたコピー本とは違った終わり方になっています(それでも結末は変わりませんのでご安心ください)

『トポグラフ・マッパー 夢原涙子』に出てくる『人の涙で作られた地図(トポグラフ・マッパー)』は、うれし涙と悲し涙をそれぞれ顕微鏡で観察したというこちらの記事をヒントに生まれたもので、紆余曲折を経て現在の物語となりました。
『不思議の国のアリス』のネタも随所に入れておりますが、実は『不思議の国のアリス』に特別な思い入れがあったからというわけではありません。
何故『不思議の国のアリス』のネタを入れたかというと、本作を書く前、本作の設定で作った派生キャラを某Twitter創作企画で動かしていた際、突然『不思議の国のアリス』のネタが降ってきたからです。
小さい頃にディズニーアニメで観た記憶しかありませんでしたが、何の前触れもなく降ってきたネタは使わないと惜しいので、本作を書く前に家にあった『不思議の国のアリス』の原作を読みました。
作者のルイス・キャロルがリデル家の三姉妹に語った話を、次女のアリスを主人公の名前にして本にした作品ということで、若干の読みにくさはありましたが、アニメと異なる部分を楽しむという意味では、とても面白かったです。

そういった経緯で『不思議の国のアリス』のネタを入れたので、多少無理矢理な入れ方をしても広い心で読んでいただければ有り難いです。
(余談ですが、本作のアオリにある『地下のアリス』は、キャロルが最初に書きあげた『地下の国のアリス』から引っ張ってきたわけではないんですけど、原作を読む前にWikiで調べた時に無意識にすり込まれたんだと思っています)

第一章掲載中に感想や記事に拍手して頂き、本当にありがとうございます。
第二章も、去年の11月の地元イベントでコピー本として頒布済みのため、次回の更新から掲載していきたいと思っていたのですが、私情により9月いっぱいまで連載休止→10月から連載再開させていただきます。
連載再開が11月まで延長する可能性がありますので、その際は改めてお知らせします。

また、第一章は物語の進行上、二人称を使って書いていますが、第二章からは章ごとに三人称→二人称→三人称、と交互に書いていく予定なので、若干の読みにくさも広い心で受け止めていただければ有り難いです。

さて、第一章は大事な物を忘れた『白ウサギ』が登場しましたが、第二章は蛹に戻った『夜の蝶』が登場します。
すでに『不思議の国のアリス』要素どこいった?状態ですが、『アリス・イン・ワンダーランド』に出てきた青虫は、蛹から羽化して最後に青い蝶になって登場したので、まぁ、そこから引っ張ってきたと思っていただければ…orz


それでは、またの更新をお楽しみに。

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2016/09/02/Fri
『ありがとうございます。夢原さんって、アリスみたいですよね。未知の世界に迷い込んでも、自分のペースを崩さないところとか』
『そうですか? では猫を飼わねばなりませんね』
『猫?』
『作品の冒頭に出てくるアリスの猫です。冒頭に出てくるといえば、タカトシくんは白ウサギですね。最初にウチに来た時、時間ばかり気にして、大事なものを蔑ろにして……』
『え、気づいてたんですか?』
『私はあなたより多くの人に出会っていますからね。だから意地悪したんです。タカトシくんが大事なものに目がいくように』
『……えー?』
『んふふふふ』
『あの、ずっと謝りたかったことがあるんですけど』
『はい』
『偽名使ってごめんなさい』
『ちゃんと反省していますか?』
『父にこってり絞られました』
『じゃあ私も許します。これからは自分に責任を持って行動してくださいね。タカトシ・ケンジくん』
『分かりました。ありがとうございます。本当に、いろいろと』
『私はただマップを作っただけですよー』
『あ。あの、なんで夢原さんは名乗る時、自分の名前に『またの名を』って付けるんですか?』
『んー、『夢原涙子』は名前じゃなくて、屋号というか、通称みたいなものなんで。あ、年齢はシークレットですからね?』
『分かりました』
『ふふ。それじゃあ、また』

「ケンジさん! お時間は大丈夫ですか!」
 電話が終わるのと同時に、家政婦さんの声が飛んできた。僕は携帯で時間を確認しながら部屋を出た。
「うん、だいじょう……ぶ」
 階段を降りると、これから出勤する父さんと、折りたたみ傘を持った家政婦さんと鉢合わせた。「おはようございます」と明るく挨拶する家政婦さんとは反対に、父さんは何も言わずに、僕をじっと見つめている。
「今日は夕方から雨が降るそうですから、念のため、折りたたみ傘を持っていってくださいね」
「あ、うん」
 傘を受け取ると、家政婦さんは目尻の皺をくしゃっとさせて笑った。父さんは僕と家政婦さんとのやりとりを見届けたように、玄関先で靴を履き始めた。
「と、父さんっ」
 僕は口に溜まった唾液を飲み、父さんを呼び止めた。
「父さん、いってらっしゃい!」
「――いってきます」
 父さんは振り返ってくれなかったものの、しっかり返事をした後、玄関を出ていった。
 夢原さんの件以来、僕は父さんの前で緊張することが少なくなった。父さんは僕が思っていた『怖い人』とは真逆の『不器用な人』で、僕から歩み寄れば、しっかり応えてくれると分かったからだ。
 一緒に父さんを見送った家政婦さんは、僕に「ホント。いじらしい方ですね」と言って笑った。
「え?」
「旦那様ですよ。あんなに努めて、ケンジさんに接しようとして。今の旦那様を見たら、いくら勝ち気な奥様でも飛んで帰ってくるかもしれませんね」
「えっと、僕と無理に接してるってこと?」
「いやですねぇ。そうじゃなくて……ふふっ」
 家政婦さんは口元を抑えると、キッチンへ戻っていってしまった。『いじらしい』という意味自体は分かるが、それで家政婦さんが笑って、母さんが飛んで帰ってくる意味が分からなかった。
 ピンときていない顔でキッチンにやってきた僕に、家政婦さんは「ケンジさんの鈍感さは奥様譲りですね」と言って、僕の朝食の準備を始めた。
(そういえば、夢原さんも電話の終わりに、家政婦さんと同じことを言っていたような……)

『ふふっ、タカトシくんてば鈍感ですね。女の子が十六歳で結婚できるって知らないなんて』


fin

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2016/09/02/Fri
数日後、僕の携帯に夢原さんから着信があった。

『もしもし?』
『お久しぶりです。トポグラフ・マッパー。またの名を、夢原涙子です』
『夢原さん。お久しぶりです』
『その後はどうですか?』
『はい、なんとか。まだぎこちないですが』
『そうですよね。お互いずっと言えなかったんですもの』
『夢原さんは知ってたんですか? 父がアヤちゃんの事故のことを知ってたって』
『いえ。どうしてですか?』
『や、だって』
『タカトシくんがアヤちゃんを引き上げようとしたって聞いて、素直なタカトシくんなら、服の汚れとか気にせずお父さんのところに行くと思いましてね。仲の良いお友達が落ちたんですから、涙で顔がぐちゃぐちゃになってそうですし』
『父もそう言っていました。でも僕を問い正しても、なにも答えてくれなかったと』
『アヤちゃんとの約束を守りたい。でもお父さんに言ったら約束を破ることになるし、なにより、ご両親に黙って危ないところに行ったんですから。小さい頃のタカトシくんはお父さんに怒られることへの恐怖で、一緒に大事なものと忘れてしまった……というところでしょうか?』
『あはは、自分でも恥ずかしいです』
『それが子供です。そして、親は子を思って叱ります』
『叱ると怒るは違うんですか?』
『全然違いますよ! 「怒る」は自分のために、感情に任せたもの。「叱る」は相手のために、相手に良くなってもらうために注意するものです』
『なるほど』
『あとタカトシくん。あなたはこの先、自分を信じて進まなければいけない場面に何度も遭遇します。その中で、本当の自分をさらけ出すことができなかったり、自分を追い詰めてしまうこともあるかもしれません。でも、本当の自分を知ることや、本当の自分を忘れないことはもっと難しいと思うんです』
『……』
『今回のことで、あなたは本当の自分を知ることができました。迷ったら、その自分を思い出して、労ってあげてください。だいじょうぶ。タカトシくんならだいじょうぶです』

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