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遥飛蓮助の一次創作ブログ
2015/02/04/Wed
 月を食べた日の夜。太陽が口の中に飛び込んだ。
 ああ、また口の中にあの不快感が広がるのか。そう思う前にやってくるだろう例の感覚が、なかった。
 それどころか、口の中にあるはずの太陽が、消えていた。
 どうしよう。無意識に飲み込んでしまったのか。でも、喉を通るはずの熱さはなかった。でもでも、どうしよう。
 不快感に勝る不安感に襲われて、はたと気付く。飲み込んだのでも消えたのでもなければ。
 自分を落ち着かせるように深呼吸すると、口を窄めて息を吐いた。息は無色から白くなり、やがて朱色から赤みを増したそれは球体を描くと、段々太陽の形に整っていく。
 月がいなくなって寂しかったの。でも、君の中にいた月の一部をもらったから、もう寂しくないよ。
 熱の赤に白く輝く結晶を纏った太陽は、空へとゆっくり、嬉しそうに昇っていった。

これの後日談のような話)

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